出題者との対話の重要性について② (大阪大学2023年理系第2問、文系第3問)
今回は「かたまりでとらえる」がテーマです。
次の問題は大阪大学の2023年理系第2問(文系では第3問で文理共通問題です。)

一見すると簡単に見えます。 OAベクトルとOBベクトルの2種類だけですのでそのまま処理できそうですね。
普通はそれでいいです。
実際、これは文理共通問題でしたので、当塾では全ての受験生のクラスで演習やってもらいましたが、(1)はみなさんそれで解決でした。
問題は(2)です。最初の条件は点Pは円の内部および周上を動くことを示しています。
これがピンとこない人は今すぐ教科書の「円のベクトル方程式」へ直行です(笑)。
すぐ復習できますので。
では続けます。
2番目の条件を見て、「??」になりませんか。
一旦止まりましょう。何か気になりませんか?
よく見ますと同じベクトルがたくさん出て来ていることに気がつきます。(慣れてくると最初に気づきます笑)
偶然とは思えない「違和感」です。
そこがこの問題解決のポイントでした。
そこが見えると次のように思考が流れます。

つまり何度も登場するベクトルを「かたまりで捉えて」別の処理しやすいベクトルに置き換えるわけです。
この問題はとてもうまくできていまして、新しく置いたベクトルの大きさが1、かつ2つのベクトルが垂直になるのです。
出題者の先生はすごいとしか言いようがないです
このように置くことによって先ほどの(2)の2番目の条件も図形的に処理できるわけです。

全て成分表示をして計算すると(2)の二つの条件により点Pは下図のような半円の内部及び周上を動くことが図示できます。

あとは原点からの距離の最大最小の問題に帰結して解決です。
これ、試験会場で解けたら最高に気分が良い問題ですね。
問題集を何も考えずに上から順に解いていて答え合わせだけしている1、2年のみなさんにも是非考えて欲しい問題です。
私がなぜ解説を写して終わりにしたらダメとしつこく言っているかが少しでも伝わったら嬉しいです(笑)。
まだ続きます。
次回は少し古いのですが京都大学の2012年の理系数学を題材にして出題者と対話する話をしたいと思います。
季節の変わり目で、体調を崩さないように気をつけてください!
2026年10月23日 13:00
