出題者との対話の重要性について②
前回に引き続き出題者の意図を考えることの重要性を別の問題で別の観点から紹介したいと思います。
次の問題が神戸大学の2020年の理系数学の第5問です。

前回の東京大学の確率の問題は違和感が大事です。ということを(1)と(2)の出題の順番に着目して方針を立てる話でした。
今回は問題全体を見ましょうという話です。
小問の前に与えられた漸化式は絶対値がなければ教科書レベルのものですね。
⑴で一般項を求めよといきなり言われます。
絶対値がついていますので場合分けかなとか思います。しかし威圧感ありますね。
(1)は一旦保留して(2)に目を向けてみましょう。
証明問題ですが証明すべき等式に注目して下さい。
この等式が何を意味しているのかを考えれば(1)の一般項の求め方の方針が見えます。
初項と同じ項が途中で出てくるということは、漸化式の性質から考えて、そこからは同じことを繰り返す。いわゆる周期性があるのでは?と予想できるのです。
少しわかりにくいかもしれませんが次のように考えられます。

つまり(2)で証明すべき等式は実は(1)のかなり強力なヒントになっていました。
周期性があるならば代入して数個計算して求めてみれば良いですね。

複雑な式変形をせずに解けます。
実際の入試問題はこのように作り込みが丁寧なものが多いですね。
なかなか面白いでしょう?
こういう俯瞰する練習も大事な演習になるということです。
このように問題の読み方を少しだけ工夫するだけで方針がいきなり見える問題も少なくありません。
前向きに勢いよく進みましょう!
↓
2026年10月22日 01:48
