東大・京大の合格者の平均偏差値の推移。
泉野塾塾長です。
大学入試のデータの見方についてお話したいと思います。
○○大の偏差値は○○で、と言う方がおられます。
偏差値いくつで東大に合格しますか?と尋ねらる方も非常に多く、返答に困ります。
そういう質問をされる方は東大合格者ならば、1年生の時からずっと高偏差値を保って、受験生になるとさらにぶっちぎって合格というイメージを持っておられるのでしょう。
下のグラフの破線をご覧ください。
上が東大理Ⅰ、下が京大法学部の合格者の平均偏差値です。
こういう受験生がいましたという話ではなくある年の合格者全体の平均偏差値の推移です。
1年生の7月の進研模試から、3年生の11月のマーク模試までの偏差値の推移です。
3年生の進研模試の成績表の裏に毎年毎回載っていますのでご覧になってください。
東大から見ていきます。
1,2年生ではほぼ無双状態です。そして2年生の2月のマーク模試で偏差値は80を超え、ピークに達します。
そこから9か月後には偏差値は70くらいにまで下がりさらにベクトルは下を向いています。
京大もほぼ同じです。毎年こういう推移をたどります。
このデータを見て2年生の2月に偏差値80ないと東大に行けないと煽る人が多数います。
そこだけ切り取ればそう見えますね。
違う視点から見てみましょう。
最難関で世間的には天才的に頭が良いと思われている東大・京大合格者の平均偏差値がわずか半年余りで10も下がっています。
受験に詳しい方ならば偏差値10の差の大きさがお分かりいただけますね?すごい下がり方です。
合格者たちの力が下がったのでしょうか?
そんなはずがありません。
そうではなく、1.2年生で断トツの成績の人たちの大半が点数的に、足踏みをして待ってくれているということです。
東大京大合格者の偏差値を10も引きずりおろしたのは、それまで成績がイマイチだった受験生たちです。
浪人生もいるので偏差値が下がったと言われる方もいるでしょうが、それならば浪人生が初めて模試に参加する4月以降に偏差値をさげ、あとは変わらないか上がるはずです。
下がり続けています。
ところがです。面白いことに、東大・京大合格者の偏差値を引きずり下ろしている当人たちには、その自覚がないのですね。
力がついているという自覚がない、つまり自信がない。
傍から見ていてやきもきします。
合格体験記で「励ましてもらった」とか(笑)違います違います。
本当に力がついているのです。
2年生の最後くらいのときには背中すら見えていなかったトップ集団の背中がすぐそこまで見えてきているのに気がついていないのです。
1、2年生の時に努力が点数に結び付いてこなかった高校生の皆さん。
今の点数にめげずに最後まで力をつけましょう。
必ず点数になって報われるということをこのデータが示しています。
偏差値ランキングだけ見て、あーだめだとか、みんなすごいなかなわない。
それではデータが生きてきません。
データはあくまでも自分が今何をすべきかを知るためのものであるということを是非理解していただきたいと思います。
今から受験まで先は長い!!
最後まで自信をもって力をつけましょう!!