新型コロナ対応に関しての要望です。
泉野塾 塾長です。
もうすぐ新学期がはじまります。
報道でしか拝見していませんが、今月19日に石川県と金沢市が学校長との会議の場で、感染者が一人でも出れば休校措置をとるという決定確認がなされたようです。
それに引き続き、県立高校の部活動も原則中止という報道もありました。
こういう一連の決定から発表のプロセスにおいて、どうしても考慮していただきたいことがあります。
以下述べさせていただきます。
① 自分のせいで休校になるのではと、感染の診断を受けるのを恐れて、病院に行くのをためらう生徒が出てくるのではないかと危惧します。
② 自宅待機などのきつい自由制限を簡単にとらえすぎていないかという懸念もあります。
③ 情報を独占して共有しない姿勢が生徒の人権を守るという大義名分のもと更に加速しないか心配です。
④ 判断を他者に丸投げすることによって自己のリスクを負担しないという風潮がさらに広まらないか、これはもう不安というより怒りに近いです。
マニュアルというものは作ればよいというものではないでしょう。
目的が明確で適切であること、それを達成するための手段として適切かどうか。 適切かどうかは、その制限により、目的達成に関して効果があるか、他にもっと制限的ではない方法がないか。
それによってどういうネガティブな影響があるのかなどを踏まえてしっかり議論をし、それを明示して公表すべきものだと思います。
今回の決定に関しましては
① 感染者への卑劣な誹謗中傷行為から生徒を守ることも目的の一つならば、今までのように、誹謗中傷をしないようにというような他人任せの弱いメッセージではなく、例えば「snsなどのネットでの誹謗中傷につては開示請求等の手段により個人を特定して法的措置を講じる。」など、感染拡大防止のための措置であって、誰かを隔離するようなものではないということ。
学校だけではなく、地方公共団体を含めたコミュニティ全体で感染者の名誉を守るという積極的なメッセージも同時になぜ出さないのか、不思議でなりません。
そういう「事前」のメッセージが、症状のある生徒の安心感を生み、ためらうこともなく医療機関で受診する可能性が高まるのではないでしょうか。
結果として重症化を防ぐことにつながると思います。
② 自宅待機という自由が制限されている人たちには少なくとも「学年」「濃厚接触者の数」ぐらいのデータを出さなければ、なぜ制限されているのか、どれくらいの危険性を自分は有しているのかすら知らされないまま、不安な状態で過ごすことになります。
「自己判断でお願いします」とか。
判断基準となるべき情報も与えられない状態でどうやって判断しろというのでしょう。
少なくとも「濃厚接触者の数とその後の感染割合」の情報が誹謗中傷につながるとは到底思われません。
詳しい報道がなされていないのかわかりませんが、報道通りの決定しかなされていないのであれば、 これがまさに手順丸暗記型の決定ではないですか?
目的なき手続き論にしか見えません。
そこにどれだけの思考が入っていますか?